Codex とは — ChatGPT に同居する OpenAI の Coding Agent、2026年の全体像

OpenAI の Codex は、ChatGPT のプランに含まれる Coding Agent。CLI・IDE 拡張・デスクトップアプリ・Web・iOS・GitHub・Slack から使え、GPT-5.6 ファミリーを切り替えて動きます。料金・拡張・データの扱い・ログの行方を、英語の公式情報から日本語で一枚に。全項目スペック表つき。

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製品
Codex

Codex は OpenAI が提供する Coding Agent です。名前は2021年の同名モデルから引き継がれていますが、2025年にエージェント製品として生まれ変わり、2026年現在は ChatGPT のサブスクリプションに含まれる形で、CLI から Slack まで7つの入口を持つまでに広がりました。この記事では「ChatGPT は使っているが Codex は触っていない」人が全体像をつかめるよう、公式ドキュメントの内容を日本語で整理します。

30秒でわかる Codex

項目内容
提供元OpenAI
種類自律型 Coding Agent(リポジトリを読み、編集し、コマンドを実行する)
動く場所CLI / IDE 拡張(VS Code 系) / デスクトップアプリ(Windows・macOS・Linux) / Web(chatgpt.com/codex) / iOS / GitHub / Slack
料金ChatGPT Plus $20/月〜に含まれる。Free・Go($8)は限定的、Pro $100〜、Business $25/席、Enterprise
モデルGPT-5.6 ファミリー(Sol / Terra / Luna)。Pro は GPT-5.3-Codex-Spark も
拡張AGENTS.md、スキル、プラグイン、フック、MCP、codex exec
ログの保存先~/.codex/sessions/(JSONL・自動削除なし)

Codex は ChatGPT のプランに含まれ、CLI から Slack まで7つの入口を持つ
Codex は ChatGPT のプランに含まれ、CLI から Slack まで7つの入口を持つ

ChatGPT の「中」にある Coding Agent

Codex の最大の特徴は、独立した製品ではなく ChatGPT のプランに同居していることです。Plus 以上の契約があれば追加料金なしで CLI・IDE 拡張・デスクトップアプリ・Web・iOS のすべてが使えます。使用量は ChatGPT と共通の枠から消費されます。

公式が挙げる典型的な使い方:

  • ローカルのリポジトリで機能実装・バグ修正・テスト追加を任せる
  • クラウドタスク: GitHub リポジトリを指定して Web / iOS から作業を投げ、PR として受け取る
  • コードレビュー: GitHub の PR に対して自動レビュー
  • Slack 連携: チャットからタスクを依頼
  • 自動化(Automations): 定期的に走るバックグラウンドタスク
  • ブラウザ操作 / コンピュータ操作: 動いているアプリを実際に触って検証

CLI はヘッドレス実行(codex exec)に対応し、CI/CD やスクリプトに組み込めます。

# インストール(macOS / Linux)
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh

# 対話モード
codex

# ヘッドレス(CI 用)
codex exec "失敗しているテストを直して PR を作って"

7つの入口 — どこから使うか

入口向いている使い方
CLIターミナル常駐。codex resume で過去セッション再開、/permissions で権限設定
IDE 拡張VS Code 系でインライン差分・エディタ文脈の共有
デスクトップアプリWindows / macOS / Linux。複数スレッド並列、ワークツリー、自動化の管理
Web(chatgpt.com/codex)クラウド環境で長時間タスク。GitHub 連携
iOS外出先からクラウドタスクを投げて確認
GitHubPR への自動コードレビュー
Slackチャットからタスク依頼

CLI・IDE・デスクトップ・Web・iOS が同じ AGENTS.md と設定を共有する
CLI・IDE・デスクトップ・Web・iOS が同じ AGENTS.md と設定を共有する

2026年に増えた主な機能

GPT-5.6 ファミリーとモデル切替

2026年の Codex は GPT-5.6 Sol / Terra / Luna の3系統を用途で使い分けます。Sol が最上位、Luna が軽量・高速。CLI では /model で切り替え、推論の強さ(reasoning effort)も選べます。Pro プランでは研究プレビューの GPT-5.3-Codex-Spark も使えます。

クレジット制への移行(2026年4月2日)

Plus / Pro / Business の使用量がトークン建てのクレジットに変わりました。モデルごとに 100万トークンあたりの消費クレジットが決まっており(Sol: 入力100 / 出力500、Terra: 50 / 300、Luna: 5 / 30)、上限を超えたら追加購入できます。

AGENTS.md・スキル・プラグイン・フック・MCP

  • AGENTS.md: プロジェクト直下に置く指示書。コーディング規約や手順を毎回読み込む(業界横断の標準フォーマット)
  • スキル: 繰り返す手順をパッケージ化。プラグインでチームのツールに接続
  • フック: 編集後の整形やコミット前の検査などをシェルで自動実行
  • MCP: 外部ツール・データソースを接続

目標(Goals)・ブラウザ検証・承認レビュー

長時間の作業に向けて「ゴール」を永続化し、アプリレベルでブラウザを動かして検証し、危険な操作は自動で承認レビューに回す — 「リポジトリを編集するエージェント」から「長期の開発作業を任せるワークスペース」へ、という方向に進んでいます。

全項目スペック表(2026年8月時点)

シリーズ全製品を同じ項目で並べています。横断比較はランキング記事へ。

項目Codex
基本
提供元OpenAI
初出2025年(エージェント製品として)
CLI のライセンスオープンソース(GitHub openai/codex、Rust 製)
インストールcurl / npm / Homebrew / Windows インストーラ
対応 OSmacOS / Linux / Windows
入口
ターミナル○
IDE 拡張VS Code 系
デスクトップアプリWin / Mac / Linux
Web○(chatgpt.com/codex)
スマホiOS
GitHub 連携PR 自動コードレビュー、クラウドタスク
チャット連携Slack
モデル
既定モデルGPT-5.6 ファミリー(Sol / Terra / Luna)
他社モデル不可
拡張
指示ファイルAGENTS.md
自動メモリ記載なし
スキル○
フック○
プラグイン○
MCP○
サブエージェント○(デスクトップアプリで複数スレッド並列)
ワークツリー分離○(デスクトップアプリ)
プランモード○
ヘッドレスcodex exec
定期実行Automations
ブラウザ操作○(ブラウザ・コンピュータ操作)
SDKCodex SDK / codex exec の JSON 出力
料金
個人の最低料金ChatGPT Plus $20/月(同梱)。Free / Go $8 は限定的
上位プランPro $100(5x)・$200(20x)/ Business $25/席 / Enterprise
API 従量課金可(API キー。クラウド機能は不可)
データ
学習利用(個人)既定で使われる(OFF 可)
学習利用(法人)Business / Enterprise は使わない
ログの行方
ログの保存先~/.codex/sessions/YYYY/MM/DD/rollout-*.jsonl
ログの保持自動削除なし(GB 規模に肥大する報告あり)
ログの書き出し—
SHISHO 取り込み○ 自動(shisho setup codex)

料金 — 何を払えば使えるか

プラン月額(USD)Codex
Free$0限定的(ローカルの簡単な作業)
Go$8軽い作業向け、クラウド委任なし
Plus$20フル機能(Web / CLI / IDE / iOS、コードレビュー、Slack)
Pro$100(5x)/ $200(20x)Plus の5倍・20倍の枠、Codex-Spark
Business$25/席($20 年払い、2席〜)デスクトップ・モバイル、SSO、学習利用なし
Enterprise要問い合わせSCIM、監査ログ、データ保持・所在の制御

すでに ChatGPT Plus を契約しているなら、追加料金ゼロで始められるのが Codex の強みです。逆に「コーディングだけ」に $20 を払う場合、ChatGPT と枠を分け合うことになります。

料金プランの階段。ChatGPT Plus を契約済みなら追加料金なし
料金プランの階段。ChatGPT Plus を契約済みなら追加料金なし

データの扱い — 学習に使われるのか

  • 個人プラン(Free / Go / Plus / Pro): 既定で学習に使われる設定。ChatGPT の「設定 → データコントロール → すべての人のためにモデルを改善」を OFF にするか、プライバシーポータルで「学習に使わない」を申請する。Codex 側にも「フル環境での学習」を切る独立した設定がある
  • Business / Enterprise: 既定で学習に使われない。Enterprise はデータ保持・所在の制御が可能
  • オプトアウトしても、不正利用監視のための 30日保持は残る(ZDR 契約を除く)

Claude Code(個人は「選ぶ」、法人は「使われない」)と比べると、Codex の個人プランは自分で OFF にしないと使われる点に注意が必要です。

ログはどこに残るのか

Codex CLI のセッションは、ローカルの ~/.codex/sessions/YYYY/MM/DD/rollout-<timestamp>-<uuid>.jsonl に自動保存されます。プロンプト・応答・ツール呼び出し・結果がタイムスタンプ付きで並び、codex resume はこれを読んで再開します。

Claude Code と正反対なのは保持です。Claude Code は既定30日で消しますが、Codex は消しません。何もしなければ残り続け、圧縮履歴や生のツール出力が積もって数百 MB〜2 GB に育った、という報告が公式リポジトリの issue に上がっています。

「残る」のは安心ですが、「残っているだけ」では読み返せません。日付でフォルダが切られた JSONL を開いて、あの判断はどのセッションだったかを探すのは、実際にはほとんど行われません。

Codex のログは消えないが、日付フォルダの JSONL のまま積み上がる
Codex のログは消えないが、日付フォルダの JSONL のまま積み上がる

Codex のログを SHISHO に残す

SHISHO × CODEX

積み上がるだけの rollout を、検索できる記録に

当社の SHISHO は、Coding Agent との対話を自動で取り込み、要約・タグ付けして日記やトピックノートに変換する AI ノートアプリです。Codex には専用パーサがあり、shisho setup codex の1コマンドで連携が完了します。

Claude Code のほか Cursor / Copilot / Gemini CLI / Aider など約15種の Coding Agent に対応。ツールをまたいだ横断検索ができます。無料プランから。

SHISHO を見る →
npm install -g shisho
shisho login           # ブラウザで認証
shisho setup codex     # Codex 連携を自動設定

Codex の rollout JSONL が SHISHO に取り込まれ、要約・検索可能になる流れ
Codex の rollout JSONL が SHISHO に取り込まれ、要約・検索可能になる流れ


出典: Codex 公式ドキュメント(CLI / 料金 / モデル)、OpenAI ヘルプセンター、openai/codex issue #24948(いずれも 2026年8月 時点)。料金・仕様は変更される可能性があります。

よくある質問

Codex は無料で使えますか?

ChatGPT の Free プランでも簡単なローカル作業向けに限定的に使えます。本格的に使うなら Plus(月額20ドル)以上で、クラウドタスク・コードレビュー・Slack 連携などが解放されます。API キーによる従量課金でも動きます。

Codex と Claude Code はどう違いますか?

どちらもターミナル起点の自律型 Coding Agent で、AGENTS.md / CLAUDE.md・スキル・フック・MCP・サブエージェントなど構成要素はよく似ています。違いは主にモデル(GPT-5.6 系か Claude 系か)、料金体系(クレジット制か使用量上限か)、CLI のオープンソース性(Codex は公開)、そしてログの保持(Codex は残り続け、Claude Code は30日で消える)です。

入力したコードは学習に使われますか?

個人プラン(Free / Go / Plus / Pro)では既定で学習に使われる設定になっており、ChatGPT のデータコントロールと Codex 側の設定でオプトアウトできます。Business / Enterprise では既定で学習に使われません。

Codex の会話ログはどこに保存されますか?

ローカルの ~/.codex/sessions/ 配下に日付ごとの JSONL(rollout ファイル)として保存されます。自動削除はなく、長期間使うと数百 MB〜GB 規模に育つことが報告されています。SHISHO の `shisho setup codex` を使うと、セッションを自動で要約・保存できます。

更新履歴

  • 初版公開(2026年8月時点の公式情報に基づく)